固定資産評価額の見方
遺産の算定のため、土地の固定資産評価額を知りたいのですが、手元には「固定資産税・都市計画税課税明細書」があります。そこに、上から順に「価格」「固定本則課税標準額」「都計本則課税標準額」と書いてある列がありますが、結局どれが土地の価値を指すのでしょうか。それぞれはどう違うのでしょうか。
土地の場合は家屋と比べて非常に分かりづらい記載となっていますが、その三つの項目を上から順に見ていって、真下にある一番大きい数字が固定資産評価額であり、いわゆる不動産の価値です。ただし実際の価格より低めに設定されており、土地なら公示価格の7割程度、建物なら新築の場合で建築費の5割から7割程度といわれています。
その数字の真下に並ぶ二つの数字が、上から固定資産税、都市計画税を課す場合の基準となる額(本則課税標準額)となっています。項目に書いてある「固定本則課税標準額」とは「固定資産税本則課税標準額」の略称であり、通常の家であれば小規模住宅用地として6分の1に減額されています。ですから、真ん中の数字を上の数字で割り戻してみると何分の一の計算になっているかが分かります。
一番下が都市計画税本則課税標準額ということになりますが、これを「都計本則課税標準額」と略しているのです。こちらは固定資産税のときほど甘くなく、小規模住宅用地であれば3分の1です。土地が一つしかなくても「宅地」欄に2、3種類記載があると思いますが、それぞれの数字がそれらに対応している訳ではないので、そこが紛らわらしいのです。
固定資産評価額は、お手元の課税明細書で分かりますが、相続税申告の際は「固定資産評価証明書」を自分から市区町村役場(都内の場合は都税事務所)に申請して取得、提出しなければなりません。