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介護保険制度について
タイトル モニタリングの実施頻度
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質問

居宅介護支援事業所のケアマネです。

1月末に新規の利用者を受任しました。退院後に在宅復帰されたので、ご自宅を訪問し、契約とアセスメントを行いました。

その後、翌月の2月10日に再度訪問し、サービスの状況や気になる点がないかお伺いしました。

そして、2月20日には定例のモニタリングを行っています。

この場合、1月分はモニタリングを実施していないことで、基準違反に該当するのでしょうか。

2月10日の訪問分を、1月分のモニタリングとみなすことは認められないのでしょうか?

回答

結論としては問題ない「はず」なのですが、保険者によってはNGとされる可能性もあるため、1月分のモニタリングについては1月中に行うことが安全確実といえます。

居宅介護支援事業所には、月1回以上のモニタリング実施が義務付けられています。

この点、運営基準第13号第14条(イ)には、 「少なくとも一月に一回、利用者の居宅を訪問し、利用者に面接すること」と記載がありますが、それをどのように解釈するかがポイントになります。

厚生労働省に筆者が電話で尋ねたところ、「原則として歴月と解釈し、その月に1回は実施しなければならないとのことでした。

しかし、これを突き詰めると、例えば1月31日に受任したような場合、初回訪問後に一度利用者様宅を退出して、その直後に再度モニタリングのためにお伺いするということになりますが、それはどう考えても不自然です。

厚労省もその点は踏まえており、「月半ばや月末に受任した場合においては、厳密に当月内でのモニタリングを実施しなければならないということでは必ずしもなく、例えば翌月に2回訪問し、前月分・当月分とみなすことも可能である」とのことでした。

つまり今回の例でいえば、2月10日の訪問を1月分、2月20日の訪問を2月分としても問題はないということになります。

しかし、確定的答えは現状存在せず、最終的な判断は、各保険者(市区町村)の考え方に委ねられているのが実情です。

市町村によっては細かく指摘され、認められない可能性もゼロではありません。

その際の対策としては、介護支援経過記録のタイトルに、モニタリングの主旨であることを記載しておくことが良いでしょう。

たとえば、「2月10日訪問(モニタリング)」など、後から見た人に対して、アピールするくらいの意識でハッキリと書くようにします。介護支援経過記録のほかに、モニタリング表にも記録するとより盤石になります。

 

当事務所では、今年から「弁護士外岡潤が教える介護トラブル解決チャンネル」をYouTubeにて開始をしております!

本Q&Aで扱っている「モニタリングの実施頻度」に関する詳細は下記にて解説しておりますので、内容についてぜひご確認ください。