弊所では在宅事業所向けのBCP策定に関する動画を販売しております。
詳しくはこちらをご覧ください。
BCP策定には何が必要?
介護・福祉事業所の皆様は、もうBCP(業務継続計画)は作り終えられましたでしょうか?
おそらく、「分かってはいるけど、なかなか着手できない」という方が多いのではないかと思います。
特に、ケアマネージャーや訪問介護、デイサービスなどの在宅事業所。(BCPと聞くだけでユウウツ…)ではないでしょうか。
施設系であれば、何となくやるべきこともイメージできるので、見様見真似で完成させたというところも多いことでしょう。
しかし、在宅・訪問系は、不思議なほどBCPに関する情報が少ないのが実情です。
何より、「BCPとはこういうものである」ということが分かる、雛形(モデル規定)が無い。
これは深刻な事態です。誰にとっても初めての取組であるにも拘わらず、目指すべき最終形が分からないのですから。
ケアマネでいえば、自分が担当するご利用者に対しては何をどこまですればいいのか。全ご利用者の避難を手伝わなければならないのか… 悩んでしまって、一文字も埋めることができません。
BCPとは、元々ビジネス業界全般に対して提唱されたリスクマネジメントの方法であり、当然ながらメーカー、物流、サービス等、事業形態ごとに大きく異なります。
その中でも、認知症等で判断力が不十分なご利用者を相手とする介護・福祉の事業は、被災したときに備え計画を予め練っておくことは極めて困難な試みであるといえるでしょう。例えるなら、山の中でも最高峰のエベレストに登るようなものです。
いきなりBCPなる言葉が降って湧いて、「全事業所は3年以内に登頂(完成)せよ」と国から命じられました。
登山の初心者である介護職員に与えられた装備は、厚労省発のガイドラインのみ。しかしそこに書かれていることはあまりに網羅的であり、一から読み進めることは山の1合目から一歩ずつ歩き出すようなものです。
さらに言えば、動画内でも解説していますが、このガイドラインには「ケアマネ固有のBCP項目」等、肝心の知りたいことが書かれてないのです。
それでは、とても期限には間に合わず、早晩挫折してしまうでしょう。
そこでこの動画の出番です。
この動画は、令和4年6月、埼玉県熊谷にて、私外岡が在宅事業者の方向けに行ったBCP作成の講義と勉強会の様子を撮影・編集したものです。
本動画の特長は、ともすれば理想論・抽象論になりがちなBCPについて、徹底した実務目線で解説し、実際に作り上げるところまで確実にご案内する、という点にあります。講師は弁護士ですが、日々寄せられる相談事例から、いかなる場合に法的責任が生じるのか、非常事態にどのような行動を取ることが法的観点からは望ましいのかを常に考えています。介護・福祉領域専門のキャリアで培った知見を総動員し、厚生労働省にも裏を取った確実な情報を、法令を基に解説します。
最大の売りは、動画に付属するBCPの雛形です。これを手に入れれば、ケアマネージャー事業所がどのようなBCPを作れば良いかを簡単に把握することができるでしょう。
それは、山登りでいえばちょうど高尾山をロープウェーで7合目付近まで一気に登ってしまうようなものです。
それは決してずるいことではありません。「一から自分の足で登らなければならない」とはどこにも書いていないからです。
BCP策定の目的は「いざというとき適切に動けること」であり、完全オリジナルのBCPを作ることではありません。
BCPには、感染と災害の二種類があります。感染については、基本的に「パクリ」(真似)で構いません。ですから、まずは感染の雛形をベースとして、さっさと作ってしまいましょう。災害対策はある程度想像力を働かせ様々な場面や可能性を考える必要がありますが、それもモデル規定を参照しながらであれば格段にスムーズに進められます。こうして、ともかくも7合目まで登ってしまうことで、見える景色(課題や展望)も大きく違ってくるのです。
私は、在宅事業所にとってBCP策定があまりに過大な負担となっていることを知り、特にそのような法整備の余裕のない中小・零細の事業所を応援したいという思いで、この勉強会を開催し、動画を作りました。何故中小を応援するかというと、日本の介護福祉の事業所は中小が大多数であり、そうした事業所が潰れてしまえば合理化や画一化が押し進められ、支援者がご利用者と心を通わせられるような血の通った介護が消滅してしまう、と危惧しているからです。
勿論、だからといって「大手はお断り」というスタンスではありません。BCPのことで悩む全ての人にとって、この動画がお役に立つことを願っています。
動画の概要:
no.1(1時間1分)セミナー本編
no.2(29分)BCP雛形の解説と参加者によるグループワーク
no.3(47分)各グループの発表と災害後対応の補足
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